泣いたぁ・・・。



 駒大苫小牧の件とか、電車男とか、うみのほたるとか、選挙とか、なんだか書きたいこと言いたいことたくさんあるんだが、ホントに肉体的にヤラれててそれどころでない・・・。忙しいっつーか、忙しさを感じるヒマすらないって感じだ。

という、連日の忙しさなんだが、去る15日に函館でアメリカ人青年ANDY(20)が行方不明になった。道内マスコミで取り扱ったんだが、うちの局もさらっと取り扱ったんだが、21日の本人が帰国する予定日になっても進展なしということで、アメリカから家族が函館入りした。
なーんか、書くと長くなるなぁ・・・。
まぁ、俗に言う「行方不明」です。で、おそらく事件性なし。悲しいが、マスコミ的には「情報提供を呼びかけています」でおわり。でも、マスコミのおかげで、有力な目撃証言が寄せられて、函館山の裏側あたりで最後の目撃ということがわかって足取りが絞られてきたわけ。
そっからですよ。局的には大きく扱えるようなネタじゃないから追取材なんてしないんだけど、家族の訴えで海猿(海上保安庁)も動いたし、警察も動いたし、でも1日かけたけど手がかり一切なし。諦めきれない家族・・・。
見かねた我々は民間のツテがある会社に打診してみた。もう局取材ではない。独自の判断、テレビ屋だから一応カメラはまわすけど・・・。したらね、そこの社長が偶然いてね、ふたつ返事でOKくれて、自社保有の船を無償で出してくれて、近海の漁業組合にもかけあってくれて、翌日には漁船7隻が駆けつけてくれたわけ。ちと感動・・・。
父さん、母さんにしてみりゃ、我が息子が最後に訪れた地を自分の足で歩いてみたい、自分の目で確認したいに決まってる。結局、2日目の独自捜索も手がかりは全くなかったんだけど、家族は踏ん切りがついたみたい。夕方、澄み切った海へ花をたむけました。
今日は、午前中に一行が東京へ戻るということで、最後の取材となったんだが、息子を探しきれなかった不甲斐なさと、時間的制約で戻らなきゃいけない虚しさ。ANDYは函館にいる。俺たちが最後まで見届けるから。そう、通訳を頼んだ。通訳で来てた同僚の女の子は泣き崩れた。涙でピントがとれなくなった・・・。
死んだの?死んだっても1人でしょ?今日は他にネタあるからいらない。それがテレビ。ヤな世界。何人死んだかで、ニュースの度合いが変わる。まぁそりゃそうだけど。人の命の重さって、その人が生きた人生って、ニュースにはなんないけど。でもね。そういうのは忘れちゃ絶対いけないと、思った。